流量は流線に沿ってセンサを入れないとわからない。よく失敗するのは測定すべき熱電対の位置である。たとえば機械の中央部分の温度を推定するとき、熱流束を測らないとならない。しかし、多くの場合、図の(a)に示すように等温度面である表面に熱電対を多数設置したり、表面温度分布をサーモビュワー(放射赤外線を測定するカメラ)で測ったりすることが多い。これではA点もB点も同じ温度で、熱流束がわからない。このような時は図(b)のように熱流束線に沿って、深さを変えて熱電対を設置しなければならない。(参考文献:中尾政之、畑村洋太郎、服部和隆「設計のナレッジマネジメント」日刊工業新聞社)
【思考演算の説明】
工学では、流線が見えれば、力も熱も水も電気も磁気も同じアナロジで流れが理解できる。なお、等ポテンシャル線は流線と直交している。ポテンシャルは、重力では高さ、変形力では変位、熱では温度、水では水位、電気では電位、磁気では磁位である。