従来に比べてコピー速度の大きい高速複写機を開発し、評価したところ、画像に微妙な濃淡の差が見られた。通常の画像では気にならないが、方眼紙のコピー画像で特定周期の濃淡が表れる。高速化によって、図1に示す構造のランプフィラメントが、軸に垂直に共振して発光位置がずれ、濃淡が画像に生じたというメカニズムがわかった。対策として、図2のように、フィラメントにアンカーを設けるとともに、ガラス管の突起でアンカーの振動防止を行った。


図 1.ランプフィラメントの構造(対策前)


図 2.ランプフィラメントの構造(対策後)

【設計のアドバイス】
 従来、ランプの位置はランプガラス管の外周で決めていたが、ガラス管が揺れなくても、フィラメントが揺れれば、画像に濃淡が生じる。ランプの位置は、ランプの真の発光点であるフィラメントで決める必要がある。