図1のようなガラス搬送ホイストでLM(リニアモーション、THK社の商品)ガイドのスライダが破損し、ホイストがレールから外れて落下し、ホイスト本体と下部コンベアなどの周辺装置が破損した。LMガイドは4方向等荷重タイプ(HSR型)で作用荷重、寿命とも設計上十分であった。しかし、LMガイドの芯出しが不十分のため、蛇行するスライダに負荷がかかり、最終的に保持フレームとガイドとの締結ボルトが破損した。


図 1.ガラス搬送ホイスト(対策前)


図 2.ガラス搬送ホイスト(対策後)

 LMガイドの芯出しは不可欠であるが、万一、ホイスト落下での被害拡大を防止するため、本質安全設計として、図2のように、吊り下げ方式から、またぎ方式に変更したほうが良い。

【思考演算の説明】
 LMガイドに働く力が引張から圧縮に変わる。