チェック弁内部のバネが折損した。図のように、ポペット内にバネが設けられており、流体はバネのすきまを通り、キリ穴から流れる構造であった。ポペットに大流量が流れるとき、流体の流れがバネで絞られたため、ポペットの内圧が高くなり、バネがキリ穴に押し付けられて折損した。


図 チェック弁のバネ折損と対策

 対策として、バネがキリ穴を塞がないように、ストッパを新たにつけてバネの位置を上げた。

【設計のアドバイス】
 キリ穴に何かが接触すると、穴の近傍は剛性が小さくなっているため、大きく変形し、かつそこに大きな応力が発生する。反力として、その何か(本例ではバネ)にも応力が発生し、壊れる場合が多い。

【思考演算の説明】
 組み上がった後で見れば一見冗長に見えるストッパや間座、位置決めピン等は、工夫して加えると作業性が格段に向上する。