投紙性能を制御するために、表面に特殊オイルを塗布する装置がある。その塗布装置のオイル量制御膜の接着剤が、図に示すように、はみ出していたことが、不具合のはじまりだった。その後、その脇にオイルだまりができ、時々そのオイルがオイルブラシに供給され、結局、紙へオイルが過剰塗布された。


図 接着剤のはみだしがオイルだまりを作る

【設計のアドバイス】
 接着剤のはみ出しが、装置全体の機能を損なう場合がある。試作では注意深く手作業で接着したため、接着剤のはみ出しがなかったが、量産ではシリンジを使ったため接着剤塗布量の微細な制御ができなかった。液体の微小量の一定供給は、生産管理では非常に難しい技術のひとつである。1μg±1%でできれば非常に技術力があると思う。