印刷機の通紙検知センサの材料として、通常は摺動性の良いPOM(ポリアセタール樹脂)を使用する。しかし、経験の浅い技術者が一般的な樹脂材料であるABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)を使用してしまった。さらに困ったことに、評価実験で最も滑らかな日本製の紙を使用したため、ABSが摩耗するという不具合を見つけられなかった。案の定、図の示すように、紙がABS製のセンサの測定子を摩耗させ、米国で検知不良による不具合が発生した。