仮付けは、部品を組立てる時に、品物の形を正しい寸法に保つために行う。仮付けの位置として、図のように、部材の端部、角部、重要強度部分など、応力の集中するところを避ける。溶接長が短いと、急冷により溶接金属が硬化して割れが発生する恐れがあるため、表のように、鋼種に応じて最小仮付け長さ・仮付けピッチが設定されている。また、一般的に仮付け溶接はのど厚を小さくする(溶接断面積を小さくする)。さらに仮溶接後、余盛過大、割れなどの溶接欠陥があれば、本溶接前にガウジング(溶接金属を供給せずにアークだけとばすこと)などで除去する。参考文献:「溶接技術の基礎」溶接学会
【設計のアドバイス】
仮付け溶接は必要かつ最小限にとどめる。また重要部材には、補強材(ストロングバック)やジグを用いる。