自動車用エンジンのコネクティングロッドのボルト締付けには、軸力の安定のため、ボルトの降伏点を越えて締付ける「塑性域締付け法」が、用いられている。図のように、ボルトの弾性変形範囲内で締付ける「トルク法」では、摩擦係数の影響を受けて軸力が広く分布するが、「塑性域締付け法」では、ボルトの降伏点のばらつきのみで規定されるので、精度よい締付けが可能である。(参考文献:酒井智次著「ねじ締結概論」養賢堂)


図 「塑性域締付け法」と「トルク法」のボルト軸力分布(M10,P=1.5,10Tボルトの場合)

 「塑性域締付け法」は、降伏点が比較的ばらつきの少ない現象を利用している。締付けトルクと摩擦係数の2つのばらつきで決まる「トルク法」に比較して、軸力分布は狭い。