建設機械の足回り装置や減速装置などに用いるフローティングシールでは、外部から土砂および泥水が侵入・堆積し、絶えずシールを攻撃する。時には、短期間でフローティングシールは破損して、油漏れに至ることがある。砂漠や重粘土の湿地帯など苛酷な使用環境に対応するためには、土砂の侵入を防ぐために、ラビリンス構造の採用や土砂だまりの削減が有効である。さらに固定側下部の泥除けカバーを一部切り欠くと、外から侵入・堆積した土砂が再び外に出やすくなる。


図 フローティングシール周辺部の改善例