山林のような傾斜地や凹凸のある地面にならって、自在に走行する車両を開発するため、図1のような履帯を巻いた4個の足回りを持つ車両を設計し、実際に作って駆動力をかけてみた。ところが足回りがピン回りに回転して図2のように“かかと立ち”するだけで、車両自体はうまく走らなかった。
履帯には、地面から受ける反力によって、ピンの回りに時計回りのモーメントを受ける。
本来は図3のようにスプロケットを本体側の装着し、アイドラ2個をトラックフレームに装着すべきであった。こうすれば図4のようにモーメントがつりあってトラックフレームが回転しない。ピン回りのモーメントのつり合いという基本的な検討の不足によって、4つ足車両の傾斜凹凸地面走行というメリットを引き出すことができなかった。それどころか構造複雑・重量増加・コスト高のものができあがった。
履帯には、地面から受ける反力によって、ピンの回りに時計回りのモーメントを受ける。本来は図3のようにスプロケットを本体側の装着し、アイドラ2個をトラックフレームに装着すべきであった。こうすれば図4のようにモーメントがつりあってトラックフレームが回転しない。ピン回りのモーメントのつり合いという基本的な検討の不足によって、4つ足車両の傾斜凹凸地面走行というメリットを引き出すことができなかった。それどころか構造複雑・重量増加・コスト高のものができあがった。
【設計のアドバイス】
機構決定時には、各荷重条件における力やモーメントのつりあいを一通りすべて検討すること。