複数電源を有する半導体デバイスの基板を、図1のように、電源に接続したところ、システム電源が立ち上がらず作動不良となった。電源接続で、まずVDD(正電源)、次にVSS(負電源)が投入されるシーケンスとなっていた。しかし、図2のように、正電源投入でデバイスに過渡電流がながれ、負電源投入時に電源電圧が-1.5Vと、所定の-5Vまで立ち上がらなかったことが原因であった。対策として、負電源を先に投入する電源投入シーケンスに変更した。


図 1.電源と基板の接続


図 2.電源投入波形

【設計のアドバイス】
 半導体デバイスへの電源投入シーケンスを間違えると、デバイスが破壊されることがある。また、制限電流が電圧で変化するタイプのシステム電源を用いると、デバイスとの組み合わせを間違えると、過渡電流によってデバイスが誤動作することもある。