サブミクロンオーダの清浄度を要求される洗浄装置を、導入し稼動開始したところ、ワークの洗浄度が改善しなかった。つまり、メーカの製造過程、試運転、搬送途中で洗浄水内に混入した塵埃がいつまでも循環し、配管内に塵埃の剥離・再付着を繰返し、ワークの清浄度が改善しない。対策として、図のように、純水を供給するとともに、循環途中にフィルタを挿入し、1週間以上フラッシングした。次に洗浄済みのダミーワークを1400枚流動し、塵埃を装置から排出した。
【設計のアドバイス】
時々、溶接部の有機物の除去や繁殖防止のために、過酸化水素水でフラッシングを実施する。また、ワークを流動しない時も、常に少量の洗浄水を流し、洗浄水滞留部でのバクテリアの繁殖を防ぐ。なお、洗浄装置製造段階では、溶接部の脱脂等の清掃をしながら組立て、溶接部の材質として表面が滑らかなものを選んだり、電解研磨などの表面処理を実施する。また、溶接部は角部を避けてR構造とし、塵埃が溜まりにくくする。