高温高圧給水加熱器のアルミニウム黄銅管に、図のような粒界腐食が発生した。高温の水および蒸気が、酸化剤として銅合金内の合金元素と、次式のように直接反応したことが原因である。
 銅合金(Cu + 合金元素)+ H2O → Cu + 合金元素酸化物 + H2↑
 参考資料:(1)住軽金資料 腐食と対策-その3-海水以外の腐食触による腐食'68.6.2031-7


図 アルミニウム黄銅の粒界腐食

 アルミニウム黄銅は、温度200℃以上の水または蒸気中で、粒界腐食の発生がみられ、長期使用に耐えない。とくに残留応力がある場合は、粒界腐食がさらに加速される。200〜350℃の範囲内ではCu-Ni系合金の使用が望ましい。