ブラケットに亀裂が発生した。図の(a)のように、亀裂はブラケットのアール部に発生し、疲労破壊が生じていた。亀裂部は、素材の溶断アール部と板の曲げアール部とが重なった場所で、プレスによる皺が見られた。この剛性急変部が疲労破壊の起点になっていた。対策として、図(b)のように、両者のアール部を分離した。

図　ブラケットの亀裂と対策

【設計のアドバイス】
　方向の異なるアールの重なり部は、剛性急変部になり易い。また、方向の異なるアールを重ねるとプレス皺が発生しやすい。これら剛性急変部やプレス皺部は疲労破壊の起点となる。

【思考演算の説明】
　アール部のうち、異なる方向のもの同士を分割した。