プラントでは、ある運転パターンで起動・停止が繰り返される。これらの装置を構成する材料に熱サイクルが加わり、熱変形が拘束されると、温度変化に伴う熱応力が発生し、熱疲労破壊する。図1は、熱応力に伴う応力・ひずみの変化を示す。また図2は、塑性ひずみ幅と破断寿命との関係を示す。参考資料:(1)金属材料疲労設計便覧(日本材料学会)(2)金属の疲れと設計(コロナ社)


図 1.熱応力サイクルに伴う温度、応力、ひずみの変化


図 2.塑性ひずみ幅と破断繰返し数

 プラントでは起動・停止の運転パターンによって繰り返し熱応力が発生する。

【設計のアドバイス】
 熱応力を低減する方法として、熱膨張係数の差異の小さい材料を選択することや、温度差・温度勾配の低減、変形拘束条件の緩和などがある。また、熱サイクルによる熱応力の変化を、機械的応力の変化に置き換えれば、温度一定の疲労試験で、疲労寿命の簡便的評価ができる。