車両用部品によく使われる比較的長い柱として、図のような、車両用ロッドがある。軸方向の圧縮荷重を受ける柱は、荷重が増大すると急激に横たわみが増加し、荷重を支えられなくなる。すなわち、座屈変形が生じる。この現象はオイラーの式と呼ばれる座屈理論で説明される。すなわち、座屈荷重は柱の長さの2乗に反比例し、断面2次モーメントに比例する。さらに、端部の固定条件により、変形荷重と変形モードが変化する。式で示すと下記となる。
この時、E:弾性係数 I:断面2次モーメント h:柱長 n:座屈係数(両端回転 n=1、両端固定 n=4)
【設計のアドバイス】
座屈荷重の計算の適用範囲は、ある条件を満たした長いロッドに限られる。また、明瞭な降伏点を持たない材料の場合は、他の実験式が提案されている。