鋳造品は、肉厚によって強度が異なる。厚肉部あるいは局部肥大部は、凝固速度が遅くなり、組織が粗大となり、また不純物やガスなどが集まるために、強度が低下する。薄肉部は、凝固速度が速く、組織が細かくなり、不純物やガスも少ないため、強度が高くなる。図1は、ねずみ鋳鉄の組織比較であり、図2は引張り強さの変化を示す。参考資料:鋳造技術講座普通鋳鉄編(日刊工業新聞社)


図 1.ねずみ鋳鉄の組織比較(×100)


図 2.肉厚による引張り強さの変化(強さは断面中心の値)

【設計のアドバイス】
 鋳造時、肉厚部には冷やし金、薄肉部には余肉を持たせて、冷却速度を一定にする。また、ねずみ鋳鉄品(JIS)の機械的性質は、鋳放し直径30mmの丸棒状供試材について規定されている。したがって、製品の実強度は位置によって異なり、必ずしも規格通りではない。同様に鉄鋼品は、一般に30mm厚さの板状ブロック供試材について規定されている。