テーブルリフタは、折りたたみができるうえにコンパクトなため、重量物の上下移動の機構としてよく使われる。しかしテーブルリフタを使う場合、荷重位置や荷重方向の条件のうち、ある条件では機能しないことがある。たとえば図に示すように、F2(B点より外側の位置に動く)やF3(テーブルが引き上げられる方向に動く)の荷重が働くときにこれを保持することができない。なぜならば、リフトシリンダが油圧で保持できる方向の力fと逆の方向に力が作用し、リフトシリンダ内の圧力が負圧になってしまうためである。常にfの方向に力が作用するように、荷重の方向・位置を設定する必要がある。とたえば図のF1はA点より外側であるが、fの方向と同じ方向に力が働き、荷重を支持できる。


図 テーブルリフタが保持できる(またはできない)荷重・方向

 F1は保持できるが、F2とF3は保持できない。

【設計のアドバイス】
 荷重位置や方向の荷重条件を十分考慮し、リフタの設計や使用を考える。さらに、荷重をリフタ上で移動させる場合はその移動方向にも注意し、必要に応じてカウンタウェイトを取付けてバランス調整する。